東京からヒッチハイクで滋賀県の草津シティーまで行った【日本縦断ヒッチハイク 2日目】

自他共に求める根暗、そして陰キャである情報系学生(18歳)の僕が、約1週間+αの秋休みを使い、仙台と鹿児島の間を図々しくもヒッチハイクで往復した記録。その移動2日目の様子をお送りします。

 

移動2日目は東京からスタート

1日目に仙台の自宅を出発し、その日のうちに東京の友人宅に到着した僕は、そのまま約一週間ほど東京に滞在することとなりました。

そして某M大法学部の授業に潜入し、毎日のように秋葉原でPCパーツを漁り、山谷のドヤをぶらついた挙句警察のお世話になったりと、遊び呆けに遊び呆けていました。

 

 

かの有名な用賀インターへ行こう

今日の目的地は名古屋なので、とにかく西を目指します。

東京からヒッチハイクで西を目指すとき、たいていのヒッチハイカーは東名高速の起点の東京インター、またの名を用賀インターの入り口でスケッチブックを掲げるんだそうです。それに倣い、僕も用賀インターの入り口へ向かうことにしました。

 

まずはいったん渋谷へ向かい、田園都市線に乗り換えて用賀へ。

用賀は東名高速の起点というだけあって、東京23区の中でも外れの、わりと辺境っぽい雰囲気の街でした。とはいえ仙台で例えるなら北仙台界隈と同じくらいに栄えてはいるので、やっぱり首都のエネルギーは凄いなーって思いますね。

 

用賀駅から1kmほど歩き、かの有名なマック前へ。

ん?先客がいるっぽい?それも一人だけじゃないぞ。

 

ぼく「こんちわー。もしかしてヒッチハイカーの方ですか?」

ヒッチハイカーA「そうですよ!」

ヒッチハイカーB「ヒッチハイクですか?」

ぼく「はい!僕もヒッチハイクです!」

 

既にヒッチハイカーが3人立っていました。

 

ヒッチハイクで東日本を巡り、大阪へ帰る道中だという大学生の二人組。そしてアフリカ縦断の旅から帰国して、名古屋の自宅を目指してヒッチハイクしているという猛者。ちなみに普段は大学生だそうです。大学生に見えねぇ……。

そんな大学生の中に、僕一人だけが専門学校生。ねえ、学歴コンプ発動しちゃっていいかな?

 

3人の話によると、ついさっきまでもう一人ヒッチハイカーが居たようです。それも社会人の方で、奥さんの出産を見届けるために大阪へヒッチハイクで帰るという荒唐無稽極まりなさ。比較的寡黙だと言われる東北人の僕でもツッコみたさがカンストして止みません。

もっとも、そこのところは大阪の大学生二人組が先にツッコんでいましたけど。

 

ヒッチハイカーB「子供が生まれる時に何一人だけ楽しもうとしてんねん!」

 

って具合に。

もう一つツッコミどころがあるとすると、アフリカ帰りの猛者の持っているダンボールです。近づいてよーく見てみると、ボールペンで薄く「名古屋」と書かれていました。

 

ヒッチハイカーA「歩行者にしか見えませんて!」

 

ダンボールは道端で拾ったもので、ボールペンは偶然持っていたものだそう。ドライバーに「名古屋」の字が見えるかは分からないけれど、とりあえずヒッチハイクしているというポーズを見せておく。そんなところでしょうかね。

 

待つこと1時間

そんなヒッチハイカー3人と用賀インターのマック前に立ち続けること一時間。警備員の爺もといおじいさんに絡まれつつ、男が4人も居たら乗せる側は怖いよなぁなんて思いつつ、そんなことは口が裂けても言えないよなぁと思いつつ、「静岡方面」と書いたスケッチブックを掲げていると、

 

お兄さん「あの、海老名まで乗っていきます?」

 

神が降臨しました。

 

f:id:curemasuta:20161229021156j:plain

お兄さんが先頭になり、続いて怪しいヒッチハイカー4人組が単縦陣を作って車へ向かっていきます。皆さん荷物が多すぎやしませんかね。対して僕は通学用の小さなリュック一つとスケッチブックしか持ってきていません。

だんだん自らの軽装が恥ずかしくなってきましたね……。

 

で、東名高速海老名SAに到着

大阪の大学生二人組の圧倒的ハイテンションに圧倒されつつ、旅好きだというお兄さんもとい現人神のご講話をありがたく聞きながら、ヒッチハイカー一行は神奈川県の海老名SAへやってきました。

これは4人全員が考えはしても口には出せなかったことだと思うんですけどね。

男が4人も立って「乗せてください!」「乗せてください!」なんてやっていても怖がられて当然です。それに一般的な乗用車の乗車定員なんて精々5名ってところなので、既に2人以上乗っている車には乗せてもらえなくなります。

まあ、誰か一人がトランクにでも乗れば別ですがね。

 

そんなわけで、最初はいったん集まって話し合った4人のヒッチハイカーは、自然と大阪に向かう二人と、名古屋に向かう二人に分かれてヒッチハイクを始めました。

僕の今日の目的地は名古屋なので、同じく名古屋の自宅へ帰るアフリカ帰りの猛者と行動を共にすることになりました。

で、スケッチブックを掲げ続けること30分。

 

「足柄まで乗ってく?」

 

優しそうなおっちゃんに声を掛けていただきました。

 

で、関東脱出

おっちゃん「アフリカで病気とかもらってこなかった?」

猛者「大丈夫でしたね」

おっちゃん「やっぱり腕試しでハッキングとかするの?」

ぼく「そんな、素人がやっても捕まりますって」

 

なんて具合におっちゃんと話しているうちに、怪しげなヒッチハイカー二人組は無事関東を脱出し、距離の長さと走り飽きることに定評のある静岡県へ突入しました。

既に空はほんのりとオレンジ色を帯びつつあり、1日目の仙台→東京に比べると圧倒的に進みは遅く感じますが、アフリカ帰りの猛者と行動を共にしているので、不安は全くありません。

 

足柄SAから岡崎SAまで一気にワープ!

静岡県に入ったので、スケッチブックには「浜松」と書きました。

 

ぼく「旅が進むごとに字が雑になっていく……」

猛者「旅に慣れるとそうなっていくんですよ。最悪ノックして回ればなんとかなるし」

ぼく「その結果が拾ったダンボールにボールペンですか……」

 

SAの出口で本線に出ていく車に向かってアピールを続け、20分ほど経過した頃。横浜ナンバーのバンが僕らの目の前に止まり、後ろのドアが開きました。

二人のヒッチハイカーは、まるで拾ったタクシーにでも乗り込むかのようにバンへ乗り込み、運転手のガテン系風のおじさんに「名古屋まで行きます」と伝えました。

 

そして愛知県突入

おじさん「アフリカで病気とかもらってこなかった?(二回目)」

猛者「大丈夫でした(二回目)」

 

なんだろう、世間一般には「アフリカ=病気」なんてイメージでもあるんでしょうかね。

いや、間違いではないだろうけど、風評被害もいいとこだよなぁと思いつつ、そしてガテン系のおじさんに怖気づきつつ、そんなガテン系のおじさんと言葉を交わすアフリカ帰りの猛者のバイタリティを尊敬しつつ、ついに僕らは目的地の愛知県に突入しました。

ああ、富士山は無事見逃しました。

 

そして名古屋へ

f:id:curemasuta:20161229021226j:plain

岡崎SAに到着して、ガテン系のおじさんと別れた怪しげなヒッチハイカー二人組は、観光バスの乗客に好奇の目で見られつつ、今日の目的地である「名古屋」と書かれたスケッチブックを掲げました。

 

駐車場に止まっていたなにわナンバーのワゴンRから、50代くらいのおっちゃんが降りてきて、こっちへ向かってきます。

 

「ヒッチハイク?」

「はい!今日は名古屋まで行きます!」

「あっちの方にも一人いるなー」

「はい、東京からずっと一緒なんです」

「名古屋ならもうすぐそこやん!歩いて駅まで行ったほうが速いんとちゃう?」

「かもしれないですねー」

「そんじゃ、頑張ってな」

「はい、ありがとうございます!」

 

そう言っておっちゃんはワゴンRに戻っていきました。

しばらくして、50代くらいのおばさんと小学生くらいの男の子の兄弟が、おっちゃんの乗ったワゴンRに乗り込んでいく姿が見えました。あー、残念ながら定員オーバーだったみたいです。

そんな僕の姿を、恰幅の良い20代中盤くらいのお兄さんが見ていたようで、

 

お兄さん「どっから来たん?」

ぼく「仙台です」

お兄さん「あのおっちゃん、乗っけてくと思ったら家族連れかいな。俺もヒッチハイクしたことあんねんけど、ああいうのは話しかけてこられても迷惑よな。ああ、名古屋まで行くんなら乗ってってええよ」

ぼく「ありがとうございます!あっちの方にもう一人いるんですけど、二人でもいいですか?」

お兄さん「ええよ。ここで待っとるから」

 

そんなわけで、二人のヒッチハイカーは目的地の名古屋に到達しました。これで今日の目標は達成です。心優しいドライバーの皆様への感謝は止むことを知りません。

 

と思ったら、まさか名古屋通過

お兄さん「どこまで行くん?」

猛者「名古屋が目的地です」

ぼく「僕は鹿児島まで行きます」

お兄さん「これから滋賀に帰るんやけど、どうする?滋賀まで乗ってく?」

ぼく「じゃあ滋賀までお願いします!」

 

まさかの名古屋通過確定ですよ。僕は滋賀まで行けることになりました。滋賀といったら関西、京都や大阪の一歩手前です。であれば今日は京都あたりのネカフェで一泊して、明日は高校の修学旅行以来の京都観光ですね。

 

えっ……これが名古屋……?

怪しげなヒッチハイカー二人を乗せたお兄さんは、アフリカ帰りの猛者を降ろすために、まず名古屋駅の太閤口へ向かいました。世代の近い猛者とお兄さんはスラムダンクの話で盛り上がっていましたが、僕は世代じゃないので、もう何がなんだかさっぱりです。

 

お兄さん「名古屋にはねー、たまに味噌カツ食いたいなーと思って来るんよ」

猛者「あー、名古屋は味噌カツしかないですからねー」

お兄さん「味噌カツ美味いからなー。今度名古屋に来た時に食ってみるとええよ」

 

ここだけの話ですけどね、お兄さんと猛者の味噌カツ推しがあまりにも度を超えているので、仙台に帰った後、近所のカツ丼屋で味噌カツ定食を頼んでみたんです。

期待値を上げに上げて食ってみたところ、味噌とカツの親和性が微妙で、普通の豚カツ定食との差額を勿体無く感じてしまいました。

うん、おそらく本場の味噌カツは美味いんだろうな……。

 

お兄さん「あの赤い電車が名鉄な」

ぼく「どけよホーンですか?」

お兄さん「それそれ」

 

名鉄の線路の傍の細い道を通って、一路名古屋駅へ。高い建物が少ないので、名古屋駅はまだまだ先だろうなーと思っていたら、突然目の前に未来都市が出現しました。

 

お兄さん「まわりトヨタ車しかおらんなー。軽もダイハツばっかや。これトヨタ車じゃなかったら殺されるんとちゃう?」

 

道が広いのと、建物が地味なのと、絶妙な具合に日が暮れているのも重なって、どことなく退廃的な雰囲気を感じます。

そして猛者とはここでお別れ。

 

猛者「お気をつけて!良い旅を!」

ぼく「お気をつけて!」

 

あっけない別れです。

名駅を少し離れると、また一気に高い建物が少なくなります。名神高速に入り、ふと名古屋方面を振り返ると、名古屋駅の周辺にしか高層ビルが建っていないのが丸わかりでした。

 

ぼく「あれ……名古屋って……仙台とあんまり変わらない……?」

お兄さん「せやな。名古屋は田舎よ」

ぼく「街並みもなんか無機質な感じですよね」

お兄さん「お、名古屋人が居なくなった途端に名古屋をdisり出したな」

 

お兄さんの奢りで王将

名神高速の多賀SAの王将で天津飯を奢っていただきました。

実はこれが本日最初の食事です。いよいよ本格的に乞食らしくなってきました。軽犯罪法で警察にとっ捕まってもおかしくないですね。

 

京都の一歩手前で一泊

お兄さん「今日どこに泊まるん?」

ぼく「ネカフェです」

お兄さん「じゃあ南草津の駅前のネカフェまで乗せてくわ」

 

王将を奢っていただいた挙句、駅前の安いネカフェまで紹介していただきました。

お兄さんの優しさが心に染み渡りすぎて、いよいよ骨髄に到達してしまったので、明日の京都観光に備えて9時前には寝ることにします。

 

2日目のまとめ

当初の目的地だった名古屋を大幅に通り過ぎ、この日は京都の一歩手前、滋賀県の草津市のネカフェで一泊することに。ネカフェの前でお兄さんとお別れした僕は、今朝東京で別れた藍川くんに電話して、したり顔で現在地を自慢してやりました。

(C) 2013-2017 これは放熱ダクトですから!